今週、栄村にいってきました。
  
4月にいったときはまだ田畑に2m近く雪がありましたが、
その雪も消えて、田んぼには水が張られ、
畦にはアヤメや、色とりどりの野草の花が咲き誇っていました。
  
おだやかな時間の流れる農村の風景。
『日本の里100選』にも選ばれている、千曲川流域の山村。
  
  
今回は、4月にお会いした「栄村森林組合」の広瀬明彦さんに、
雪解けとともに明らかになった田の被害を中心に、村を案内して頂きました。  
  
 

 
 
ご自身も青倉地区で被災され、現在は横倉の仮設住宅で暮らしていらっしゃいます。
また、兼業農家として持つ自宅の田んぼは、
16枚中10枚が使えない状態という、深刻な被害を受けられています。
        
       

 
  
こちらは「西山田」という50枚ほどの棚田が並ぶ地区。

田を走る農道は隆起や陥没の被害を受け、当初、車も走れない状態だったようですが、
村の皆さんで復旧し、現在はなんとか入れるようになっていました。
しかし、写真のような箇所がまだ見られます。(右側は田んぼ、左側は谷。) 
    
   

   
   
こちらは「四つ廻り」という地区の広瀬さんの田んぼの様子。
田の縁に、大きなクラック(亀裂)が走っていました。
この右側には千曲川が流れており、斜面になっています。
    
上の二枚の写真からもわかるかと思いますが、
いずれも谷側の縁(ヘリ)が大きく崩れています。
地震の巨大な力で地盤が揺さぶられ、
こうした“縁の部分”が、村の至るところで崩れている、とのことでした。 
 
          
  
テレビを通して知ってるつもりでいた、地震の力の大きさ。恐ろしさ。
実際に目にして、初めて実感として感じるものだと思いました。 
 
   
広瀬さんは、
 
「冷やかしとは思わなんで、これを実際に見てほしい。
自分もこんなことがここで起こるとは思っていなかった。
地震はどこで起きるかわからない。村を見て、是非経験として学んでほしい」
 
と、言われていました。
 
今期、作付け不能な田んぼは、青倉地区だけで215枚、
村全体では800〜900と言われています。
  
     
  

    
     
さて、そんな広瀬さんは、栄村の自然遊びの達人!
栄村の植物や鳥、昆虫、いろんなことを知っています。
  
取材中、いたずらな笑顔で何度も言われた、「コレ、食ってみ。」笑
写真は、田んぼの畦で採った“みょうがの芽”。
刻んで鰹節と醤油かけて食べると、これが最高にうまーい!
  
この他にも、ツツジとか、なんだかよくわからないものとか、
たくさん見たり、食べさせられたりしました。笑 (こういう遊び大好きだ!)
    
栄村には、レッドデータブックに掲載されているような
貴重な動植物が多くみられます。 これからの時期は、
「ヒメボタル」という陸生の蛍が山で見られるそう。。。 興味津々。
  
   
栄村は本当に自然が豊か。
そしてその豊かの“中身”を広瀬さんは知っている。
興味を持ち、ちゃんと勉強して知っている。 
       
   
村を愛し、村に暮らし、
自然と共に生きる広瀬さんのような方々がいれば
栄村はきっとまた平穏な時を取り戻す。そう思います。
 
それまで長い時間がかかるかと思いますが、
それまでずっと応援する心を持ち、出来ること、考えていきたいです。
       
NPO栄村ネットワーク:http://sakaemura-net.jugem.jp/
 
   

    
    
今回お話を伺った広瀬さんと、NPO栄村ネットワーク渡辺さん。
取材の様子「GOOD MORNING RADIO!」でお伝えしています。
       
    

Posted by 小林新 at 12:34
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小林新
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