わが町の佳きもの。
およそ150年の歴史を持つといわれる伝統工芸
「松本ほうき」を引き継ぐ「米澤ほうき工房」の取材の様子、
GMR!にてご紹介してきました。
「ほうき」というものを意識したのは、
正直、学生時代の掃除の時間以来でしょうか。
このほうきの美しさに魅せられたのが、
今年の「クラフトフェアまつもと」。
工房の若き三代目、資修さんの作るほうきは、
竹に代えて木の柄を使うなど、デザイン的にもモダンで、
私のほうきのイメージを大きく変えるものでした。
ほうきってこんなにかっこよいものだったっけ。
そんな松本ほうき、どうやって作ってるの?
ということで、工房へお邪魔してみましたら、
連日の猛暑の中、材料となるホウキモロコシの収穫の只中。
さざなみのよう。
トウモロコシの茎に稲の穂がついたような植物。
この穂の部分を収穫して実を落としたものが、
ほうきの掃く部分になります。
こうやってチンチンのアスファルトの上において、
その熱で一気に乾燥させるのだそう。
ストレートでしなやか、やわらかい穂を特徴に持つ「松本ほうき」。
工房には40年前に作られたほうきが現役で使われていました。(!)
その編み込みの技術こそ「松本ほうき」を語るもの、
という勝手なイメージでしたが、実際伺うと、
いかによい素材(材料)を仕上げるかが肝、だそうで、
その素材作り(もはや農業ですね)からほうき製作までを
一貫して手掛けているのでした。
資修さんとお子さん、二代目のお父様。
資修さんは、未来へとにかく「繋げていく」ために、
どうやったら現代の暮らしに合い、使ってもらえるか、
今の時代に合うものを日々考え、
伝統の技に、新しい風を吹かせていました。
Posted by 小林新 at
11:14