栄村は今。

2011年04月13日

  
  
今日、県北部地震の被災地、栄村に取材で入りました。

これまで番組でも被害状況などを伝えてきましたが、
実際あった光景は、想像していた以上の、悲惨な状況でした。
    
     
栄村は今。
  
  
未だ2m近く雪が残る栄村。
被害の全容がわかるのは、雪解けの後です。

特に被害が大きかった青倉地区を歩きました。 


上の写真のように、各所で雪に亀裂が入っていますが、
こうした場所は、おそらく地面(田んぼ)にも亀裂が入っているだろうとのこと。
亀裂の入った田んぼは水が抜け、使いものになりません。
田畑の被害状況を村民の方は大変、心配されていました。
亀裂の先にあるお宅も、大きく傾いています。  
   
  
倒壊していない家は、一見、被害のないように思えますが、
一歩、家の中に入れば、その被害の甚大さがわかります。
   
   
栄村は今。
 
  
見せて頂いたこちらのお宅は、
二階部分が一階に完全に落ちていました。
住人の方は、二階の倒壊を免れた場所にいて、無事だったようです。
全壊していなくても、住める状態でないお宅が、かなりありました。    
    
  
栄村は今。
  
 
4月に入り気温も上がり、本格的な雪解けが始まっています。

大規模な土砂崩落のあったこちらの現場(中条川)は、
雪解け水と共に土石流の恐れがあり、警戒されています。
写真の現場も、震災前と比べて10mは土砂が積もっているとのこと。
  
   
栄村は今。 
 

そんな栄村も、春を迎えています。  
雪が解けた田んぼの土手には、
無数のふきのとうが、力強く、花を咲かせていました。
水路には、豊富な雪解け水が音を立てて流れています。
 
「これが栄村の“春の音”なんだ。だけど今年はこの音を楽しむ余裕がないね。」
 
そう、村の方がおっしゃっていました。
  
  
しかし。状況は見えなくとも6月の田植えに備えて、
苗作りを始めるんだ、という人がいました。
笑うしかないね、と前を向いて頑張っている人がいました。
  
元の暮らしに皆さんが戻れるまで、これから長い長い時間がかかることを、
現場を見て、改めて感じました。
  
   
個人として、ラジオとして、
これからどんな応援ができるのか、考えています。
       
  



Posted by小林新 at 20:52
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